短編小説の集い。
少女は不思議そうに首をかしげました。
ただの空耳だと、それか目の前にいる子供達がブランコで遊んでいるのだと……
もし遊んでいるのならと思うと、声をかけられるのが恥ずかしく思い、少女はうつむきました。
あはははは。あはははは。
少女の隣から楽しそう笑う子供の声。
その声は少女と同じくらいの年頃で、女の子の声でした。
キイ……キイ……
軋む音の鳴る間隔も狭まり、音には勢いも感じられた。
少女とは対照的に大きくブランコを揺らしているように思えました。
あはははは。あはははは。
とても楽しそうな笑い声に、少女まで楽しい気持ちをお裾分けして頂いた気分になりました。
笑い声と軋む音は平行して、勢いを更に増していきます。