短編小説の集い。
 

告白した当初の事をよく憶えていない。多分、恥ずかしすぎて忘れたのだろう。

でも、えりが「付き合ってもいいよ」と言ってくれたのは憶えている。


何より、この可愛い笑顔は他ならぬ魅力を感じ、一瞬で虜(とりこ)になった。


「もう、なつのエッチ」

「な、何にもしてないだろ?!」

「だってさっきからジロジロとエッチな目で見てくるんだもん」

「み、見てない!」

「ホントにぃ? エッチな事考えてたんでしょ」

「ち、違う!」


覗き込むえりの顔がニヤけた。明らかに、何か目論んだ目付き。

ちらっと横目でえりを見ると、目が合った。
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