社会人彼氏×女子高生彼女
海まで車で20分程で着いた。
夏の海だから人がちらほらいた。
家族で花火をしてる人やカップルで海を眺めながら話してる人達。
あたし達は周りからどういう風に見られてるのかな??
兄妹??
それともカップル??
多分前者だろう。
森坂さんは背は180センチくらいはあるだろう。目はキリッとした二重で鼻筋がシュっと通ってて大人って感じの顔立ち。
それに比べてあたしは背は150センチしかないし、顔も童顔。
周りから見たら完璧兄妹だよね。
それから2人で花火を始めた。
たくさんあった花火はあっという間に最後の2本となった。
「朱音ちゃん。線香花火が残ってるから一緒にやろうか…
どっちの方が長く保てるか。
負けた方は勝った方の言うことを聞く。
ってルールでどう?」
「いいですね。
あたし負けませんから。」
お互い同時に花火に火をつけて始めた。
パチ パチ パチ パチ
その間会話はなかった。
だけど重い空気ではない。
2分くらいたった頃…
「あっ!」
あたしの線香花火が落ちた。
森坂さんを見るとまだ残っていた。
「はい。朱音ちゃんの負けね。
何を聞いてもらおっかな。」