不器用なカノジョ。
「で、喫茶MIXって?」
「えー?千尋、知らないの?」
「…響は知ってるの?」
「当たり前でしょ!」
響ちゃんはなんで知らないの?と言わんばかりの顔でひろに言う。
「G組…要するに、その2人のクラスだけど」
と、言いながら響ちゃんは俺と慎太郎を見る。
「G組のクラスで喫茶MIXって言ういろんな飲み物ミックスして提供する喫茶店やってるの。
で、まあその奇抜なメニューも注目されてるけど、何より店員さんね。
みーんなカッコいいらしいの。
まあ、そりゃあそうよね。
G組は全員スポーツやってるワケだから程よく筋肉もついてて、スタイルもいいだろーし。
それに…ほら、こんなカッコイイ2人もいるワケだし。」
いたずらっ子のような妖しい笑みを浮かべた響ちゃんがまた、俺と慎太郎を見た。
「え?!俺ら、カッコイイ?」
思わず聞き返す。
「カッコイイよー!
評判だもん、2人の話」
「え!?どんな評判?」
「2人揃って口を閉じれば王子様
2人揃って口を開けば漫才師、ってね」
…なんつー評判だよ、おい。