不器用なカノジョ。
惚れたら負けだろ
「しーんっ!!」
え?なんだ?今の声。
「あ、美帆(ミホ)
来てくれたんだ」
「シン、それ似合ってるね!」
「え?そうか?」
慎太郎が見慣れない制服の女の子と話している。
「なあ、誰だよ、あの後ろ姿のコ」
純が目を輝かせて聞いてくる。
「慎太郎の彼女じゃね?
分かんねーけど」
「彼女!
俊輔、顔、拝みに行こうぜっ!」
「拝みに…ってお前、失礼だな」
「え…まあ、いいじゃん。
とにかく、行こうぜ」
純に腕を引っ張られ慎太郎の背中に近づく。
「こんにちはー」
純が愛想よく笑顔を振りまく。
「こんにちはー
シンの友達?」
振り向いた彼女はキレイというよりは可愛い系で。
慎太郎と並ぶその姿はお似合いそのものだった。