不器用なカノジョ。
神様って意地悪だと思わない?
そして、次の日。
学校祭、最終日。
「ひーろ!響ちゃーん」
Wデート…って言ってるのは俺だけだけど。
待ち合わせ場所は図書室。
「あ、おはよー!」
満面の笑みで俺と慎太郎に手を振る響ちゃん。
ひろとは真逆だ。
「おはよ」
そう返す俺の横で慎太郎はどこか恥ずかしげに俯いている。
なんなんだコイツは。
お前がシャイキャラだなんて俺、今の今まで知らなかったぞ。
「慎太郎くん?どうかした?」
「あ、いいや、いいいいやあ、なんでもないよ」
響ちゃんの不思議顔に慎太郎は完全にノックアウト。
コイツ…昨日は
『好きとかはっきり言えるような気持ちじゃない』
なーんて言ってたくせにその反応じゃもう完全に惚れてんじゃねーか。
あ、そうだ。
補足情報として慎太郎はまだ美帆ちゃんと別れるかどうか、迷っているらしい。
俺は別れることに断固、賛成だけどな。
美帆ちゃんのためにも、慎太郎のためにも。