不器用なカノジョ。
「ねえ…なんでこんなことになったの?」
「さあ。むしろ俺が聞きたいよ」
俺とひろは同時に溜め息をついた。
ときは変わって授業後…いや、部活後。
時間はもうすぐ7時…19時だ。
「なあ!」
デカイ声で前を歩く慎太郎に声をかける。
「んー?」
振り向いた慎太郎は満面の笑みで。
…ああ、その顔をボッコボコに殴りたい。
「マジで今から行くのかよ?!」
「あったりめーだ!」
慎太郎はニッと笑いまた、隣の響ちゃんと話を始める。
なんでアイツ、んな元気なんだよ…
俺もひろも部活でヘトヘトで疲れきってる、っていうのに。
「ひろ…行く?」
「私は…行く。
だって響のためだもん。
俊輔はどうするの?」
…ひろ。
んなこと言われちゃったらさ。
俺も行くしかないじゃん。