不器用なカノジョ。
「「さよーなら」」
A組からそんな声が聞こえて人が溢れる。
俺と慎太郎は廊下の壁にもたれかかり、ひろを探す。
「あ、いた」
当たり前の話だがひろは普通のヤツとはオーラが違う。
そのため見つけるのは簡単だった。
「ひーろ!」
俺は手を振ってアピール。
でもひろは横目でチラッと見て知らん顔で言ってしまう。
「無視されてやんの」
慎太郎はそう言いながらクククッと笑っている。
そんな慎太郎に
「……いでっ!
何すんだよ!!」
スネ蹴りを1発、お見舞いしてやった。