不器用なカノジョ。
「…ふはっ…お前…っ…なんだよそれ…っ」
あー…おもしれぇ!
健の口からそんな言葉が出てくるとは思わなかった。
「はっ!?ちょ…んな笑うなよ!」
健は顔を赤くする。
くっ…カワイイやつめ。
「悪い悪い。
で、好きなコできたの?」
「うるせー!
お前には絶対言わねーよ!」
あーあ、健、怒っちゃった。
でもま、いっか。
やっとひろから卒業できたんだもんな。
おめでとう、健。
【ヴーヴーヴ】
手に持っていたケータイが震えだす。
ひろか?と思っていたが表示されている名前はひろじゃなかった。
「もしもーし?」
『あ!俊輔!』
電話の相手は慎太郎。
なんだ?コイツ、めっちゃテンション高くね?
『俺、俺な?
響ちゃんと付き合うことになったー!』
「はああ?!」
なんで?なんで?
急展開すぎじゃね?!
『あのな、俺がな…【ツゥーツゥー】
慎太郎の言葉の途中でやむなく、電話を切った。
理由は簡単だ。
ノロケ話は聞きたくない!