不器用なカノジョ。
「全然。
むしろこれくらいがちょうどいい」
ひろの声から察するに、ウソはついてないみたいだ。
「なあ、ひろ。
もしかして教室にいたくないのか?」
「はあ?なんでそうなんのよ?」
「いや、誰だってそう思うだろ。
こんな寂しいとこでメシ食ってたら」
はあ…と、溜め息をつくひろ。
「もしかしてさ、俊輔、私の心配してる?」
「してるよ。悪いか?」
「私に友達がいない、って思ってる?」
「え…いや、そこまでは…「思ってるんだ?」
また、はあ…と、ひろは溜め息をついた。
「残念ながら友達100人できたから」
「100人はウソだろ」
「当たり前でしょ。
100人もできるワケないじゃない」
何言ってんだか…ひろはそう言いたそうな顔だ。
「じゃあどうして教室で食わないんだよ?」
「…息苦しいから」