不器用なカノジョ。
次の日。
「おーい、俊輔ぇー?
なんか今日、元気なくね?
俺、つまんないんだけど」
背中をツンツンと突かれる。
「やめろ、バカ」
「バカとは何事だ!
せっかく元気がない俊輔を励ましてやろーとしてんのにさ」
「余計なお世話だな、慎太郎。
俺はいつも通り、元気だ」
「どこがだよ!
全然張り合ってくんねーじゃん!」
ったく慎太郎、うるさすぎるんだよ、いつも。
「あのなあ、慎太郎。
お前みたいにみんながみんな、いつも元気ってワケにはいかないんだよ。」
「なんだよ!それ!
俺になんの悩みもないと思ってんのか!」
「思ってるよ!
なんせ能天気な慎太郎だからな!」
「失礼な!
能天気なんかじゃねーよ!」
「はっ!どうだかな!」
ってなんか俺、元気になってるし。
昨日の今日であんま気分が乗ってなかったけど。
このバカのおかげでだいぶ、いつもの調子に戻ってきた。