不器用なカノジョ。
涙は飾りじゃないの
それから1週間後。
昼を食べ終えた俺はトイレに向かっていた。
すると
「あれ?先生?」
キョンちゃんを発見。
「あ、俊輔くん」
「なんで?」
「え?何が?」
「なんでここにいるの、って」
ああ、と呟く先生。
「だって、千尋が俺といると疲れる、って言ったんだろ?
だったらもう一緒に昼飯なんて食えないじゃないか」
なるほど。
ってそうじゃなくて。
「じゃあ今、ひろは1人でメシ食ってんの?」
「多分な」
おっ!
じゃあ俺にチャンス到来じゃん!
「じゃあ、先生の代わりに俺が行っちゃおっ!」
駆け出そうとした俺を
「ちょっと待ってくれ」
先生が呼び止める。
「なんだか最近、千尋、元気ないんだ。
自分じゃ聞けないから。
だから、理由聞いといてくれないか」