タイヨウとヒマワリ

“いただきます”


そう言っていた。

言っていたのに…

本日二度目。

あのバカに声を被せられた。



ふざけんじゃねー!!!!




バン!!


美奈子さんに「すいません。」と謝ってから、バカの部屋をおもいっきり開けた。



扉を開けると、そこには上半身裸の男。



またか…。




「ツキ〜!オレの制服ないよ〜!!」



その言葉を聞くより前に動き出した私の体。

慣れたようにクローゼットを開く。

その中を端から順番に見ていく。



はぁ…
あるじゃんかよ。



「はい。それ着て早く準備して。」


「ありがと〜ツキ〜」



ホットミルクを飲めなくてイライラ倍増中の私に、制服を受け取った彼が甘ったるい声でお礼を言う。

そんな相手についつい突っかかってしまう。



「ってかさぁ、制服は絶対クローゼットの中にあわけじゃん?自分で探せよ。」


「だって、ツキが探す方が早いんだもん。」


寝起きのわりには素早い切り替えしをしてくる彼。


確認しておく。

これは君のクローゼットだよね?


そしてもうひとつ。

私がイライラしてるの、気付いてるよね?

なのに、なんでそんな落ち着いてネクタイとかしめてんだ…よ!




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