月姫物語
風の耳。









これが、二つ目の力だった。









風に乗って聞こえくる遠くの音を聞くことができる。










「このぶんじゃ、はずれの林の辺りかしら・・・」










そう言って、ひらりと桜の木から飛び降り、塀をもくぐる。










ゆっくりとそちらに向かって、歩き出そうとすると・・・










ヒュンッ









ザクッ










月姫の頭があったところに、数本の矢が放たれた。
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