月姫物語
「いよいよこのときが来たか・・・」











部屋に入った途端、父上が口を開いた。











母上がそばに座っている。












「父上様・・・ご存知だったのですか。」












「桜子から聞いておった。・・・月子。」












父上が、易しい面持ちで言った。











「そなたはどうしたい。」












「これがわたくしの運命なれば、命を賭してあたる覚悟でございまする。」
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