仮面の君
うげえっ。
もう購買には人が溢れていて、とてもあたしの入る隙間はなかった。
そう、それはまるでスーパーのタイムサービスの賑わい状態と言っても過言ではないだろう。
思わず手に持っていた200円を落としそうになる。
「あたし人混み苦手なのに」
しかーっし!
お腹はちゃっかり空いてるので隙間に手を突っ込んで手探りでパンを取る。
「とろとろチーズパン」
なんか美味しそうだ。
これにしよう。
「あのーっ!」
「あいねー」