私を愛して
 「その通りさ、お嬢さん」


暗闇の中、懐中電灯を持った顔の見えない男の人は、ポンッと私の肩をたたく。

 「耳がいいね」

 「…え?」



誰だか、わからないその人は懐中電灯の光を消すと、



暗闇の中へ消えていった。

















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