私を愛して
まじでレディなのか?!
…いいや、やめよう。そう思って優しくして、何人の女に裏切られてきた?
「へぇ…あっおい!ルシファ!!この小娘どうすればっ」
「小娘なんざ言ってたらバチが当たるぜ!」
んなこと言われても…
ルシファはそのまま部屋を出て行った。
困ったモンだ。
「あなた…本当にお金持ちのお嬢様?パパに会いに来たの?」
さすがエバだ。
子供の扱いに慣れてるな。
「え…あの、パパは国にいます。私は誰にも内緒でここにきました」
子供は自信ありげと手遊びをしながら答えた。
この光景見たことあるな。確かTVで…って
内緒!?
「はーん…お前、家出娘だろう?!どーせ歌手になりたくて田舎から飛び出してきたんだな?お嬢様なんかよく考えたもんだ」
「は?」
「負けた負けた!お嬢様なんか考えたねぇ、ほんとに。ほら踊ってみろ、テストしてやる」
俺はエバに音楽をかけろと命令した。
エバはムスッとして、音楽プレーヤーをいじる。
適当に流れてきたのは、ロックだった。
「はい」
小娘はピッと構えてまるで、俺を待ってるような格好。
「は?」
「ワルツですわ。ワルツは相手がいないと踊れません」
ワルツだとぉ?!
俺はピアノの椅子から落ちた。