アナタだけのお姫様
第六章 過去
あれから数日間、あたしは仮病でバイトを休んでる。
もちろん理沙には本当の事を伝えてるんだけど……。
「日和、大丈夫なの?」
ベッドで横になるあたしの頭を優しく撫でながら、彼は問う。
「平気! ちょっと最近お腹の調子が悪いだけだって」
ひなには言えるわけない。
あんな事があったから行きづらい、なんてさ。
セクハラ……されてたなんて恥ずかしくて言えっこないよ!