アナタだけのお姫様
 
「言ったでしょ? 俺がひよを守るって!!」


 もちろんひなの言葉を信じていたし、頼っていた。


 でもこれは違う問題な様な気がしてたんだよ。


「ね、ほら起きて。今日はひよの大好きなウサギのゴムで髪の毛やってくれるって」


 ――結局、うさぎのヘアゴムで髪を二つ結びにしてくれるっていう条件を呑んだ。



 だってこのゴムしてると、とってもいい気分なんだもん。


 でも、学校に着いてひなと手を繋いで教室へ向かう途中、怖くなって足が何度もすくみかけた。


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