アナタだけのお姫様


「いっつも日向君に守られて、いいよね~?」


「しかもお金持ちだからってチョーシに乗ってるっぽいし!」


「兄貴と手繋いでなくちゃなんも出来ないのかよ? ダッセー!!」


「てかさ、日和ちゃんってブリッコだよね!」


 ――誰かの一言をキッカケに、皆があたしを笑う。


 その目、その言葉、その顔……前の学校で受けた……あの……イジメの様だった。


「っ!!」


 聞きたくなくて、見たくなくて、両手で耳を覆い隠す。


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