アナタだけのお姫様

「あっ!」


 ――だけどその手は、空しくもリーダー格の男の子に阻まれてしまった。


「何やってんだよブリッコ!!」


 もがいてももがいても振りほどけない。



 凄い力で握られているのか、手首に痛みが走る。


「ったいよぉ……!!」

 
「アハハッ! 聞こえないよ~?」


「てゆーか五年生にもなってウサギのゴムとか恥ずかしー!」


「あ、ホントだぁー!!」



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