アナタだけのお姫様


「これ本当にひなが作ったの?」


 あたしの質問に、ひなは悲しそうな顔をする。


「ごめん……元気になーれって思いながら作ったんだけどね」



 くうっ! 可愛すぎるよ王子!!


「美味しそうじゃん! 上出来だよ、ひな」


「ふふっ。じゃあ、アーンってして。食べさせてあげるね」


 いや、口移しでもいいんですよ!?




 なんて……でもちょっと本気。


 食べさせて貰うほど体は悪くないけど……いいよね?

 

 まぁ――ほんの少し苦かったけど、愛情たっぷりで美味しかった。


 今も昔も変わらず愛情を注いでくれるひなが、大好きだよ。


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