アナタだけのお姫様
「ちょ、日和!? と、久保君?」
顔を上げると、驚きつつも頭を撫でてくれる。
こんな色んな人の前なのに、なんだか安心してきちゃうよね。
「悪かったな、日向」
「いや……それより何があったの?」
「俺が――」
「あたしがね、ひなの所行きたいって無理言ったらね、お願い聞いてくれたの!」
侑也はなんとも言えない顔をしてたけど、行きたいって言ったのはあたしだからいいんだ。
「日和……。ごめんね、久保君。日和のワガママに付き合わせちゃって」
「やー、俺は平気だけど」