アナタだけのお姫様

「もうこんなワガママは駄目だよ? 日和」


「うん……」


 優しく頭を撫でながら言われても、説得力ゼロですけどね?


「日向、その子誰?」


「もしかして彼女さんとか?」


 背が低い女の子の顔を見たとき、この人はひなを好きなんだなって分かった。



 恋する女の顔って、分かっちゃうもんだよね。


「そう、彼女だよ」


 笑って冗談を言うひなの言葉に、彼女は絶句してた。


 いい気味って……思っちゃった。


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