アナタだけのお姫様
「ま、ゆっくりしてって」
本日のケーキはミルフィーユらしい。
可愛いお皿に、ちょこんと置かれたそれは、粉砂糖がかかっていてとってもキレイだった。
まさか生徒の手作りなわけないよね……?
「食べよっか」
二人でいただきますを言い、ひとまず紅茶に口をつける。
熱すぎずちょうどいい温度になっているし、いい香りが口の中いっぱいに広がってくる。
ひなも同じ事を思っているらしく、顔がとてもほころんでいた。