アナタだけのお姫様

「行きたくないの? 俺は時間を有効に使いたいよ。限られた時間を、日和と楽しみたいからね」


 サラリといい事言ってくれたけど、なんだろうこの気持ち……。


 いつもなら抱きついて喜ぶところなんだけどさ。


「日和が決めて良いよ」



 正直……物凄い悩んだけど、せっかく来たのにひな達のお店に行かずに終わるのなんてイヤだった。


「行く」


 ひなは、微笑みながらまた左手を差し出してくる。


 ちゃんと繋ぐけど……これが普通に街中とか家だったら構わないのに、学校となるとまた別だよね。


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