アナタだけのお姫様
「昨日は大盛況だったんだからね、焼きそば」
いやー、なんかこういうのってお祭りで食べるべき物じゃないのか?
「そんな事よりさー、さっきみたいにササッと入れないの!?」
「さっきより並んでる人の数も多くないから、少し位待てるよね?」
チッ、ちょーだるい。
――なんて思いながら、繋いだ手を凝視。
女の子みたいに綺麗なひなの手や指は、ピアノをやってるせいだよね?
爪も縦長でウットリしちゃうわ。