アナタだけのお姫様
 
「西塚さん……」



 料理を持ってきたのは、あの背の低い女だった。


 つまり……ひな達と一緒に焼きそば屋をやってたって事……。


「自由時間じゃなかったっけ?」


「もう十分って思ったから戻ってきちゃった!」


 西塚って女が焼きそばを置くのを、無言で見つめていた。



 ――あんまり会話聞きたくないんだから早く行けよ。


「それより、ひな君の双子の妹さん……えぇと、日和ちゃんだっけ!」


「そうですが」


 ……なんで、ひな君って呼ぶの?


 他の人みたいに名前か苗字でいいじゃん!?


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