アナタだけのお姫様

 焼きそばは普通の味で……



 本当ならひなと楽しくお喋りしたり、色々見たかったんだけど……


 そんな気分は一気にどこかへ吹っ飛んじゃった。


「じゃあ次はどこ行こっか」


「……帰りたい……かも」


「えっ?」


「ってのは嘘! ねぇ、お化け屋敷行きたい」


 ひなの、驚きつつも悲しい顔を見たら、帰れるわけないよね。


「ふふっ、びっくりしちゃった。じゃあ行こう。あんまり怖くないって噂らしいよ」


< 204 / 525 >

この作品をシェア

pagetop