アナタだけのお姫様

「え、履いてるじゃん!!」


「履いてるけど……下着のままで部屋に招き入れるなんて……」


 確かにお気に入りのピンクのパンツのままだけどさ。 


「だってスカートが決まらないんだもん」


「そういう問題じゃないでしょ、日和」


「兄妹だしいいじゃん?」


 ひなは呆れたように首を横に振っている。


 その度にゆれるふわっふわな細い髪に思わず手を伸ばしたくなる。


「あのね……兄妹でもそういうのはダメだよ」


「分かったよ!」


「もう、そういう風に怒らないの」


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