アナタだけのお姫様
――って思ったけど、この男がまた面白くて。
侑也と同じで、良い男ってのもいるんだなって思った。
ただ……アパレル関係の仕事に就いてるらしく、すっごい個性的な髪型と服装だったけど……。
「あ、もうこんな時間か」
侑也の一言で時計を見ると、とっくに十時を回ったところだった。
楽しい時間って、ほんと過ぎるの早いよね。
「そろそろ帰る? ひな君も心配してるだろうし」
遅くなるって連絡いれたから平気だと思うけど……。
それにもう子供じゃないんだし、もっと遊んでいたいのに。