アナタだけのお姫様

「なんか俺気まずいからここでいい?」


「うん……ありがと! またバイク乗せてね」


 あたしからヘルメットを受け取った侑也は、こっくりと頷く。


「んじゃな!」


 侑也の背中を見送った後、家の門まで走っていく。


 足音に気がついたひなが、こっちを見た瞬間安堵の表情を浮かべたのにはちょっとビックリした。


「日和!!」


 ぎゅっと、痛いくらいに抱きしめられる。


「ひな……どうしたの?」


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