アナタだけのお姫様

 もう、あんな風に遅くまで遊ぶのはやめよう。


 遊んだとしてもちゃんと充電がある状態を維持しようって自分に誓った。


「日和。それ飲んだら部屋に行こう」


 山下さんが作ってくれた、ホイップクリームの入ったココアを飲んでいるとひなが言った。




「うん」


 きっと、今日のことで聞きたいことがあったんだと思う。


 ひなだって……ヤキモチ妬いてくれるんだよね?


 手を繋いで二階へ上がり、ひなの部屋へ入る。


 いつ入っても清潔で、いい匂いで、磨かれたグランドピアノが光り輝いている。


< 241 / 525 >

この作品をシェア

pagetop