アナタだけのお姫様
 
 視線の先に居たのは、ひなと……チビ女だった。


 うん、それだけじゃ無い。



 二人ね、仲良く手を繋いでたんだ。


「見間違いだろこれ」

 
 自分に言い聞かせても、ムダだった。



 だってこの目でハッキリと見ちゃったんだもん。


 つうっと涙が頬と伝う。


 冷たい頬に伝う温かい涙は、心とは正反対だった。


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