アナタだけのお姫様
「絶対だよ?」
「ウン、ウン!! 絶対の絶対!!」
「良かった。これでシェフに悲しい思いをさせなくて済むよ」
ひなに案内されたのは、お台場の街が一望できる最上階にあるレストランだった。
レインボーブリッジももちろんバッチリだし、都会のビルの明かりもなんだか綺麗に思えてくる。
「高そう」
いくら金銭感覚に疎いあたしでも分かる。
「そうでもないはずだけどね?」
今、ひなは全国の庶民を敵に回したと思うよ。