アナタだけのお姫様

「絶対だよ?」


「ウン、ウン!! 絶対の絶対!!」


「良かった。これでシェフに悲しい思いをさせなくて済むよ」


 ひなに案内されたのは、お台場の街が一望できる最上階にあるレストランだった。


 レインボーブリッジももちろんバッチリだし、都会のビルの明かりもなんだか綺麗に思えてくる。


「高そう」


 いくら金銭感覚に疎いあたしでも分かる。


「そうでもないはずだけどね?」


 今、ひなは全国の庶民を敵に回したと思うよ。


< 269 / 525 >

この作品をシェア

pagetop