アナタだけのお姫様

　理沙でもなく、侑也。


　携帯を手に取り、リダイヤルで電話を掛ける。
　

　それに、婚約者って事を知ってるのかも気になったから話したかった。


「もしもしーどしたー？」



　たったの二コールで出たところを見ると、たまたま携帯をいじっていたのだろうか？



「侑也ヒマ？　ヒマだよね？」


「決め付けかよ。なんかあったの？」


「とりあえず……召集命令発動」


「ぶはっ。ひよこバカなの？　ねぇバカなの？」


「こちとら大真面目だっつーのぉ！！」


「分かったからさー。そんじゃ個人的な挨拶も兼ねて家まで行くよ」


「お、おッス」