アナタだけのお姫様

 ゆっくり歩きながら外の空気を吸い込む。


 寒いんだけど、清々しくてなんとも良い気分。



「あれ……」


 ふと、いつの間にか小さな公園に来ていた。


 家からそう遠くない、この小さな公園……


「懐かしい」

 
 二人だけの隠れ家見つけた、なんて笑いあっていたっけ。


 もうあの頃には戻れない……もう、大人なんだよね?




 そう思ったらまた涙が出てきそうになったけど、泣いてなんていられない。
 

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