アナタだけのお姫様


 優しい目覚まし時計の音で、心地よく目が覚める。


 時刻は八時二十五分。



 なんとも中途半端な時間だけど……五分前にしておかないとお姫様を起こすのに時間がかかるからね。


「日和……」


 俺のベッドにもぐりこんでいる、可愛い可愛い女の子。


 ふわふわの長い髪がもつれていて、猫みたいで……見ていてウットリしてしまう。


 起こすのも躊躇うくらいに整った綺麗な顔立ちは母さんに似たんだね。



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