アナタだけのお姫様
「日和、もう朝だよ」
「う、ん……」
もぞもぞと動く様子が可愛らしくて、何度も頬に軽くキスをする。
――ようやく起きた彼女は、まだまだ眠そうな目をこすって大きくあくびをした。
「今何時?」
「んー? 八時半だけど」
まだまだ寝たりない彼女に手を差し出すと、当たり前の様にその手を握り締めてくる。
兄妹だけど……俺には関係ないんだ。
「今日のご飯何かなぁ?」
なんて無邪気に微笑むその笑顔、ずっと見ていたくなる。