アナタだけのお姫様

「美味しいね、日和」


「ん!」


 俺がゆっくり食べていても、やっぱり日和は女の子。


 食べるのが遅くて、俺に追いつこうと必死になっている。



「あっ、ひな待って」



 なんでも俺と一緒じゃないと気がすまない、ワガママなお姫様。


 でも、そんなところもひっくるめて全部好きなんだ。




 ――本当は大学なんて行かずに、日和と一緒に居たい。


 だけどそれは二階堂家の跡継ぎとして許されない……。


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