アナタだけのお姫様

「山下さん、もう昼食持ってきてもらえる?」


「はい、かしこまりました」



 多分だけど、もうそろそろ起きてくる頃だと思うんだ。


 ちゃんと化粧をして、髪の毛もやって……。



「おはよー」


 山下さんが料理をテーブルに並び終えたところで、お姫様がひょっこり顔を覗かせた。



 ベビーピンクのベロアジャージを着て、髪の毛はゆるく二つ結び。


 そんな可愛い彼女はテーブルを見て、目を輝かせていた。



「山下さん……いつもよりすごい」 


「いえ、そのような事は……」



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