アナタだけのお姫様

 ある日の午後、俺は普段話したことも無いメンバーと集まっていた。


 初めての学園祭って事もあってか、教師達が勝手に組んだ班編成で、出し物を決めることになったわけで。



「なー、何やる?」



 まるでヤンキーを思わせるこの男は、吉田隆志。


 タカとか、隆志とか、タカちゃんとか……皆からそう呼ばれてるけど俺は吉田君って呼んでる。


 そこまで仲良くなんてないし、仲良くなるつもりもない。


 だから苗字で十分なんだ。

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