アナタだけのお姫様

 ふいにバタバタ大きな音がしたかと思うと、次の瞬間――何かが俺の胸にかけこんできた。

「い、ってぇ……」


「ひなぁ!!」


 ――聞き間違いじゃない、よね。


 俺の周りに居た奴ら、すっごい目を真ん丸くして驚いちゃってるよ……


「ちょ、日和!? と、久保君!?」


 悲しそうな顔で俺を見上げるその瞳……思わず頭を撫でていた。


「悪かったな、日向」

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