アナタだけのお姫様

「バイト先ではどーなわけ?」


「必要最低限しか喋ってないよ」


 久保君はため息をつきながら、俺の話を聞いている。


「日向さぁ、ひよこの時と態度違いすぎでしょ」


「ふふっ。分かっちゃう?」


 俺は、パンのかけらを口に放り込みながら笑ってみせる。


 ――が、久保君は相変わらず呆れ顔。


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