アナタだけのお姫様

 

「さ、次は坂上家に出向くぞ」

 
 俺と日和は父親に連れられて、お手伝いさんの運転する車で沢山の家を周った。


 それは年末から年始にかけて行われる、毎年恒例の挨拶回りだった。


 もちろんバイトは休まなくてはならないし、勉強どころではない。

< 463 / 525 >

この作品をシェア

pagetop