アナタだけのお姫様


 髪も眉毛もインナーも暗めのミルクティー色ってずいぶん笑わせてくれるな。


 あ、でも髪サラサラなんだ~ってそうじゃなくてまさか面接に来たのか?
 

 お前みたいな輩は間違いなく落とされるから今のうちに帰れ。


「それよりゴミ捨てたいからどいてもらえない?」


「あ、ごめん」


 素直にどいてくれたので、さっきのゴミ袋を引きずりながら出る。



 ――と、ゴミ袋を引っ張られる感覚がした。


 何かと思って振り返ったら、ミルクティー野朗があたしからゴミを奪おうとしていた。


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