アナタだけのお姫様
「久保ねぇ……」
「見た事ある?」
「立食パーティーとかでも何回か居たのに、日和覚えてないの?」
――ひなの王子様みたいな格好に見とれてて何も覚えてません。
あとはご飯がうまいな、とか。
「……その様子だと覚えてないんだね」
「い、いいじゃん! イヤでも今日思い出すんだから!!」
「ふふっ。そうだね? まぁ、いい人だから日和も気に入るはずだよ」
あたしはひなだけで十分なんだってば。