アナタだけのお姫様

「そうそう。久保ちゃんは五時から来るからね」


「あ、はい」


 ――忙しくて下僕の存在を忘れてたわ。


 あと少し……なんて思いだしたら急に緊張してきてしまった。


 休憩が終わりホールに戻った後も、気になって仕方なかった。


「ちらっと、見てみたい」


 料理を取りに行った時に、キッチンを覗き込む。


「あ……」


 そこにはいつものキッチンの人と、なんか見た事ある奴がいた。


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