霊務
【死んじゃった!ー11】


「むう…お前さんのか?
どれどれ…」







大男は、ペラペラと本を
めくり始めた。








その調べてる姿が何故か可笑しいと思い、礼子は笑っている。
(多分、その巨体さと
本の小ささのギャップが
ツボに入ったと思われる)









「お、あったあった。
えーっとなになに?
・叶礼子・
・高校三年・
・18歳・
・死んだ日は8月19日
・死因は…」








そこまで読んで、
大男はピタリと止まった








様子がおかしいことに、オッサンも気付いた。








するとチョイチョイと
大男はオッサンを手招き
すると、本を見せた。








「どうなされたんです?
えーっと死んだ日が
8月19日で死因が…
…え?
・納豆の食べ過ぎによる
ネギの窒息死…
なんだこれ??」







すると礼子はピーンときて、大声を上げた!







「あ!そうだ!!
私納豆にネギ入れるのが大好きなの!!
それで、限界までチュルチュル食べてたら意識が飛んだんだった!!」







それを思い出すと、礼子はケタケタと笑い出した







あまつさえ、
納豆とネギやその他ネバネバするもずくや山芋などを組み合わせる絶妙な味のハーモニーさを、
嬉しそうに説明し始めた








大男とオッサンは、
だんだん不安になっていった…
< 11 / 264 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop